電気系大学生の自習室

院試の電気電子:回路・電磁気を図から解く

節点電位、静電場、RC過渡の立式と検算を独自例題で練習します。

電気回路・電磁気学では、図を読み取り、正方向と適用条件を決めてから数式を立てる練習が重要です。ここでは節点電位・ガウスの法則・RC充電を独自例題で解説します。

例題1:節点電位と電流則(KCL)

3 Aの電流源が1つの節点に流入し、接地された2 Ωと4 Ωの並列抵抗へ分かれます。節点電位Vを求めます。

節点電位法の回路I = 3 AV2 Ω4 Ω0 V (GND)
電流源から節点へ3 Aが入り、接地された2つの抵抗を通って流出する例。
  1. 抵抗の下端を基準電位0 Vとします。
  2. 節点から抵抗へ流出する電流はオームの法則でV/2、V/4です。
  3. 流入3 Aと流出電流の合計を等置します。
3=V2+V4⇒V=4V

検算:2 Ωに2 A、4 Ωに1 A、合計3 AでKCLを満たします。関連:KCL、節点電位法。

例題2:球対称のガウスの法則

真空中の原点に点電荷Qがある場合、そこから距離rの電場を求めます。

点電荷の球対称+球面積 = 4πr²内部電荷 = Q電場Eは放射方向
点電荷が球の中心にある場合。球対称性が必要です。
  1. 点電荷は球の中心にあるため球対称で、電場は半径方向です。
  2. 半径rの球面上でEの大きさは一定で、外向き法線と平行です。
  3. 包まれる電荷Qに対してガウスの法則を使います。
E·4πr2=Qε0⇒E=Q4πε0r2

数値例:Q=1.0 nC、r=0.10 mならE≈899 N/C。注意:対称性がない配置では同様にEを積分の外へ出せません。関連:ガウスの法則。

例題3:RC充電と時定数

R=10 kΩ、C=10 μF、理想直流電源5 V、初期コンデンサ電圧0 Vとします。

RC充電の指数応答vCtRCV時定数で約63.2%
初期電圧0の理想的なRC充電を示す模式図です。
  1. KVLとi=C dvC/dtからRC dvC/dt+vC=5です。
  2. 初期値を使うとvC(t)=5(1−exp(−t/RC))です。
  3. 時定数は10⁴ Ω×10⁻⁵ F=0.10秒です。
τ=RC=0.10s
vC(τ)=5(1−e)≈3.16V

検算:t=0で0 V、長時間で5 Vに近づきます。関連:RC回路。

典型的なミスを避ける

間違い防ぐための確認
電流や電場の正方向がない図に正方向を描き、負の結果は逆向きと解釈
対称性を確かめないガウス面と電場の関係を説明する
接頭辞を無視kΩ、μF、nCをSI単位に換算する
初期条件・境界条件を省くt=0、t→∞などの極限で検算する

確認問題

RC回路でRを変えずにCだけを2倍にすると時定数はどうなりますか?

解答を確認する

τ=RCなので2倍です。充電・放電はよりゆっくり変化します。

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