現象から理解する:何が起こり、なぜ起こる?
カルノー図は、真理値表を『隣接する入力組合せ』が並ぶように配置した図です。出力1のセルを2のべき乗個まとめると、不要な変数を消して簡単な論理式を得られます。
同じ真理値表を複雑な式で表すことも、簡単な式で表すこともできます。カルノー図は『1ビットだけ違う入力が隣接する』ようにセルを並べ、出力1をまとまりとして探す道具です。
まとまったセル内で値が変わる入力は、出力を決める条件から消せます。例えばB=1ならAの値によらず出力が1なら、F=Bに簡単化できます。
現象を表す公式・定義
この公式を使えるのはどんなとき?
少数の入力をもつ論理関数の真理値表を積和形で簡単化するとき。
何を代入し、どう使う?
出力1のセルを1,2,4…個の長方形でまとめ、グループ内で変わる入力を消します。隣接には1変数だけの差が必要です。
使えない条件・検算のポイント
対角セルは隣接しません。簡単化後の式を全入力で元の真理値表と照合してください。
現象を図で理解する
模式図は法則を理解するための補助です。実際に代入する数値や条件は、公式と問題文で確認してください。
式が成り立つ理由・導出の流れ
適用条件:2変数A,Bの組合せ。行がA=0,1、列がB=0,1。積和形の簡単化を考える。隣接は1変数だけが異なるセル同士。
冒頭の基本式は、現象の向き・保存則・変化率から導かれます。下の例題ではどの項を残し、何を既知量とするかを順に確認します。
代表的な計算式
よくあるミス・検算の観点
- 斜めのセルは隣接とみなさない。2変数の隣接は上下または左右。
- 1セル・2セル・4セルという2のべき乗個をまとめる。3セルだけを1グループにはできない。
- XORの1が離れている場合、無理に1グループにしない。
単位、符号、初期条件、ベクトルの向きを最後に確認しましょう。
例題1(基本)|何を求めるかから始める
- 求めたい関数がF=1となる入力を真理値表から書き出す。例えば(A,B)=(0,1),(1,1)。
- カルノー図の列B=1の上下2セルに1を書き込む。
- 2セルはAだけが異なりBは共通して1なので、Aは論理式から消せる。
- したがってF=B。元の積和形は(¬A∧B)∨(A∧B)で、分配するとB(¬A∨A)=B。
- 4通り全入力で元の真理値表とF=Bが一致することを検算する。
例題2(標準)|F=1となる入力が(0,1),(1,1)。最簡形を求めよ。
- B=1の縦の2セルをまとめる。
- F=B。
演習問題(基本・標準・発展)
基本から段階的に考えるオリジナル問題です。内容確認中の単元には共通の復習問題も残しています。
F=1となる入力が(0,0),(0,1)だけ。Fを最簡形で表せ。
手順と解説を見る
- 共通条件はA=0でBは自由。
- F=¬A。
F=1となる入力が(0,0),(1,0)だけ。Fを最簡形で表せ。
手順と解説を見る
- 共通条件はB=0。
- F=¬B。
4つの入力すべてでF=1。最簡形は。
手順と解説を見る
- A,Bとも自由で常に真。
- F=1。
F=1となる入力が(0,1),(1,1)。最簡形を求めよ。
手順と解説を見る
- B=1の縦の2セルをまとめる。
- F=B。
F=1となる入力が(1,0),(1,1)。最簡形を求めよ。
手順と解説を見る
- A=1の横の2セルをまとめる。
- F=A。
F=1となる入力が(0,1),(1,0)だけ。最簡な表現を述べよ。
手順と解説を見る
- 2つは隣接せず、別々の項となる。
- F=¬A B∨A ¬B=A XOR B。
F=1となる入力が(0,0),(0,1),(1,0)の3セル。最簡形を求めよ。
手順と解説を見る
- 上段2セルで¬A、左列2セルで¬Bを作る。
- F=¬A∨¬B=¬(A∧B)。
問題に添えた図は考えるための模式図です。数値や関係を判断するときは必ず問題文の条件を優先してください。
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未完了関連単元・参考資料
前後の単元を続けて読むと、定義から応用までのつながりを確認できます。院試の過去問は大学の公式公開先を参照し、当サイトには独自解説・オリジナル練習問題を掲載します。