現象から理解する:何が起こり、なぜ起こる?
不定積分は『微分すると与えられた関数になる式』を見つける操作です。同じ導関数を持つ関数は定数だけ異なるため、答えには積分定数Cを付けます。公式をただ暗記するよりも、最後に微分して元の式に戻るか確かめるとミスを防げます。
不定積分は、ある関数f(x)が与えられたとき、それを微分して得られるような元の関数F(x)を探す計算です。F′(x)=f(x)を満たすFを原始関数と呼びます。同じ導関数を持つ元の関数同士は定数分だけ異なります。
たとえば3x²を積分するとx³+Cになります。微分すると3x²へ戻り、Cは微分時に消えるからです。べき乗公式で指数を増やして割るだけでなく、x⁻¹の特別な場合や定義域にも目を向けると誤用を防げます。
現象を表す公式・定義
この公式を使えるのはどんなとき?
原始関数を求める不定積分で、被積分関数がxⁿ、かつn≠−1の場合です。定義域の一つの区間で考えます。
何を代入し、どう使う?
xは変数、nは実数の指数、Cは積分定数です。例えば∫3x²dx=3x³/3+C=x³+C。微分して3x²に戻ることを確かめます。
使えない条件・検算のポイント
n=−1では分母n+1が0となるため使えません。代わりに∫dx/x=ln|x|+C(x≠0)です。積分定数を忘れず、定義域が分かれているときは各区間で考えます。
現象を図で理解する
模式図は理解を助けるための相対表示です。実際のSI単位の値や境界条件は式・例題で確認してください。
模式図は法則を理解するための補助です。実際に代入する数値や条件は、公式と問題文で確認してください。
式が成り立つ理由・導出の流れ
適用条件:関数fが考える開区間上で連続であり、その区間の原始関数Fを考える。xⁿのべき乗積分公式はn≠−1。1/xの場合はx≠0で区間ごとにln|x|+C。
冒頭の基本式は、現象の向き・保存則・変化率から導かれます。下の例題ではどの項を残し、何を既知量とするかを順に確認します。
代表的な計算式
よくあるミス・検算の観点
- ∫xⁿdxの指数を1増やした後、n+1で割り忘れない。
- 答えの+Cを忘れない。微分すると消える定数が何通りもあるため。
- 1/xでn=−1をべき乗公式に代入しない。logの式へ切り替える。
単位、符号、初期条件、ベクトルの向きを最後に確認しましょう。
例題1(基本)|何を求めるかから始める
- ∫(3x²+2)dxを求める。項ごとに積分できる線形性を使い、∫3x²dx+∫2dxに分ける。
- べき乗公式∫xⁿdx=xⁿ⁺¹/(n+1)+Cを使う。3x²の積分は3x³/3=x³。
- 定数2の積分は2x。よってF(x)=x³+2x+C。
- 確認:F′(x)=3x²+2、元の被積分関数に一致する。
- x⁻¹はべき乗公式の例外。∫dx/x=ln|x|+C(x≠0)。
例題2(標準)|∫(2x+1)dxを求めよ。
- 2xを積分してx²、1を積分してx。
- x²+x+C。
演習問題(基本・標準・発展)
基本から段階的に考えるオリジナル問題です。内容確認中の単元には共通の復習問題も残しています。
∫3x²dxを求めよ。
手順と解説を見る
- べき乗公式より3×x³/3。
- x³+C。微分して3x²に戻る。
∫(4x³−2x)dxを求めよ。
手順と解説を見る
- 項別に積分。4x³→x⁴、−2x→−x²。
- x⁴−x²+C。
∫x⁻²dxを求めよ(x≠0)。
手順と解説を見る
- n=−2なのでn+1=−1。
- x⁻¹/(−1)+C=−1/x+C。
∫(2x+1)dxを求めよ。
手順と解説を見る
- 2xを積分してx²、1を積分してx。
- x²+x+C。
∫cos x dxを求めよ。
手順と解説を見る
- sin xの導関数はcos x。
- sin x+C。
∫(1/x)dxを求めよ(x≠0)。
手順と解説を見る
- 1/xはべき乗公式のn=−1の例外。
- ln|x|+C。定義域を分けた区間ではCも区間ごとに選べる。
∫(x+1)²dxを求めよ。
手順と解説を見る
- u=x+1とするとdu=dx。∫u²du=u³/3+C。
- (x+1)³/3+C。微分すると(x+1)²。
問題に添えた図は考えるための模式図です。数値や関係を判断するときは必ず問題文の条件を優先してください。
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未完了関連単元・参考資料
前後の単元を続けて読むと、定義から応用までのつながりを確認できます。院試の過去問は大学の公式公開先を参照し、当サイトには独自解説・オリジナル練習問題を掲載します。