現象から理解する:何が起こり、なぜ起こる?
合成関数の微分は、入力xが中間変数uを変え、その変化がyに伝わる二段階の微分です。
xが変わると中間変数u=g(x)が変わり、uの変化がさらにy=f(u)へ伝わる状況を考えます。これは『入力が二段階で結果を変える』合成関数です。
全体の変化率は、外側の関数が中間変数にどれだけ反応するかと、中間変数が入力にどれだけ反応するかの積です。内側の微分を掛けるのは、変化が二段階で伝わるからです。
現象を表す公式・定義
この公式を使えるのはどんなとき?
内側gと外側fが必要な点で微分可能である合成関数を微分するとき。
何を代入し、どう使う?
f′は外側の変化率、g′は内側の変化率。y=(2x²+1)³なら外側の微分3(2x²+1)²に内側の微分4xを掛けます。
使えない条件・検算のポイント
sin(3x)なら導関数は3cos(3x)。内側を忘れると3倍の変化速度を取り逃します。積の微分とは別の規則です。
現象を図で理解する
模式図は理解を助けるための相対表示です。実際のSI単位の値や境界条件は式・例題で確認してください。
模式図は法則を理解するための補助です。実際に代入する数値や条件は、公式と問題文で確認してください。
式が成り立つ理由・導出の流れ
適用条件:u=g(x), y=f(u)が対象点で微分可能。例題 y=(2x²+1)³。
冒頭の基本式は、現象の向き・保存則・変化率から導かれます。下の例題ではどの項を残し、何を既知量とするかを順に確認します。
代表的な計算式
よくあるミス・検算の観点
- 合成関数の外側だけを微分して、内側の微分 g′(x) を掛け忘れないでください。
- y=sin(3x)の導関数はcos(3x)ではなく3cos(3x)です。
- 微分変数がxかuかを明示し、途中で混ぜないようにします。
単位、符号、初期条件、ベクトルの向きを最後に確認しましょう。
例題1(基本)|何を求めるかから始める
- u=2x²+1、y=u³と分ける。
- 外側を微分して dy/du=3u²。
- 内側を微分して du/dx=4x。
- 連鎖律 dy/dx=(dy/du)(du/dx)=12x(2x²+1)²。
- x=0では微分値が0。展開して微分しても一致する。
例題2(標準)|y=ln(1+x²)の導関数。
- 2x/(1+x²)。
演習問題(基本・標準・発展)
基本から段階的に考えるオリジナル問題です。内容確認中の単元には共通の復習問題も残しています。
y=(x²+1)⁴の導関数。
手順と解説を見る
- 内側の微分2x、外側の微分4u³。
- 8x(x²+1)³。
y=sin(3x)の導関数。
手順と解説を見る
- u=3xから、3cos(3x)。
y=exp(−2x)の導関数。
手順と解説を見る
- 内側の−2を掛け、−2exp(−2x)。
y=ln(1+x²)の導関数。
手順と解説を見る
- 2x/(1+x²)。
y=(sin x)²を二回微分せよ。
手順と解説を見る
- 一階微分は2sin x cos x=sin(2x)。
- 二階微分は2cos(2x)。
y=f(g(h(x)))の微分を、段階ごとに説明せよ。
手順と解説を見る
- u=h(x),v=g(u),y=f(v)と置く。
- dy/dx=(dy/dv)(dv/du)(du/dx)。
y=sin((x²+1)³) をxで微分せよ。
手順と解説を見る
- u=x²+1、v=u³、y=sin v と三段階に分ける。
- du/dx=2x、dv/du=3u²、dy/dv=cos v。
- y′=6x(x²+1)²cos((x²+1)³)。
問題に添えた図は考えるための模式図です。数値や関係を判断するときは必ず問題文の条件を優先してください。
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未完了関連単元・参考資料
前後の単元を続けて読むと、定義から応用までのつながりを確認できます。院試の過去問は大学の公式公開先を参照し、当サイトには独自解説・オリジナル練習問題を掲載します。